一般的に「イボ」と呼ばれる症状には、ウイルスが原因となって発生するタイプと、皮膚の老化などの原因でウイルスとは無関係に発生するタイプの2種類があります。
ウイルスを原因として発生するイボは「ウイルス性イボ」、または「尋常性疣贅」「ウイルス性疣贅」などと呼ばれます。
簡単に説明すると、ウイルス性イボは人間の皮膚に特定のウイルスが感染することで発生するイボです。ウイルス性イボは「良性腫瘍」の一種なので健康に大きな害をもたらす危険性は低いのですが、放置しておくと大きくなることもある厄介な存在です。
イボの原因となるウイルスは、主に皮膚上に出来た傷口から感染すると考えられています。
ウイルス性イボは細かい傷が出来やすい手のひら・足の裏などにできやすい傾向があります。
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ウイルス性イボができる原因はなに?
ウイルス性イボの原因となるのは「ヒトパピローマウイルス」という種類のウイルスです。
ヒトパピローマウイルスは人間の皮膚に感染するウイルスで、人間のいるところなら世界中のどこにでも存在しています。ウイルス性イボは、ヒトパピローマウイルスが人間の皮膚に感染することで発生します。
健康な状態の肌ならウイルスに侵入されることはほとんど無いのですが、ヒトパピローマウイルスは皮膚にできたほんの小さな傷口などから侵入してきます。ウイルス性イボの発生を抑えるためには小さな切り傷や擦り傷でも放置せず、すぐに消毒することが大切です。
万が一ヒトパピローマウイルスに感染してしまった場合でも、そう慌てる必要はありません。時間はかかりますが、免疫力さえあればウイルス性イボは放置していても自然治癒するケースが多いからです。
早く治したい場合はウイルス性イボの治療薬などを併用すれば、治癒にかかる時間を大幅に削減することも可能です。
ウイルス性イボにも種類がある!それぞれの原因と対策
ひとくちにウイルス性イボといっても、症状や原因によって病名が変わります。
見た目上の特徴や対処法も異なりますので、すでにウイルス性イボに悩んでいる方は自分のイボがどの症状に当てはまるのか確認しておきましょう。
ここでは主なウイルス性イボの種類をご紹介しておきますので参考にしてください。
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)
尋常性疣贅は、最も一般的なウイルス性イボの名称です。
現在確認されている100種類以上のヒトパピローマウイルスのなかから、主に2型・27型・57型のヒトパピローマウイルスに感染した場合のイボを尋常性疣贅と呼びます。
尋常性疣贅は稀に巨大化することもありますが、一般的には1箇所あたり1~2㎜程度の小さなイボです。はじめは透明に近い色をしていますが、大きくなると肌色か、褐色がかった色に変化して目立つようになります。
周囲の傷口に二次感染することが多く、イボの周囲をかきむしったりするとどんどん数が増えていくので注意が必要です。
青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)
青年性扁平疣贅は、青年期にかかりやすいと言われるウイルス性イボの一種です。
「扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)」と呼ばれることもありますが、10代~20代の若い世代に発生しやすいことから「青年性」と呼ばれることが多い症状です。
一般的なウイルス性イボと同じくヒトパピローマウイルスの感染を原因としていますが、尋常性疣贅とはヒトパピローマウイルスの型が異なり、3型・10型・28型・49型のウイルスに感染したものが青年性扁平疣贅と診断されます。
発生するイボの大きさは0.5㎜~1㎝程度で、色はやや褐色になることが多いとされています。手足にできることが多い尋常性疣贅に対し、青年性扁平疣贅は顔にできることが多いためニキビ等と間違われることもあります。
皮膚から扁平に隆起することと、一度でき始めると一気にたくさん増えるのが青年性扁平疣贅の特徴です。
爪周囲疣贅(つめしゅういゆうぜい)
爪周囲疣贅は、その名の通り爪の周りにできたウイルス性イボのことを指します。
ヒトパピローマウイルスが傷口に感染して起こるという発生原因は全く同じですが、爪の変形を引き起こすことで知られています。
爪を噛むことで皮膚にウイルスが侵入すると、感染した部分がカリフラワーのようにボコボコと盛り上がり、ひどくなると爪が剥がれたり、指先の形が変形することもあります。
青年性扁平疣贅などに比べて重症化しやすい傾向があるため、爪の周囲にできたウイルス性イボは自然治癒を待たず早めに皮膚科を受診することをオススメします。
糸状疣贅(しじょうゆうぜい)
糸状疣贅は、首まわりなどの皮膚が薄い部分にできるウイルス性イボの一種です。
大きさは1~2㎜程度で、肌色~やや褐色がかった色合いをしています。
首まわりにできることから「老人性イボ」と間違われることが多いのですが、老人性イボは皮膚の老化によって発生します。一方、糸状疣贅はウイルス感染を原因としているため、見た目はそっくりでも中身は全く異なるイボであると言えます。
ただし、痛みも無く症状が重篤化する危険性も薄いため、老人性イボとほとんど同じ治療法でも充分に完治が期待できます。老人性イボは病院でも治療することが可能ですが、病院に行くのは自宅でのスキンケアを試してみてからでも遅くはないはずです。
そこで、ここからは数あるイボケア化粧品のなかから、特にオススメできるものだけを3つ厳選してご紹介しましょう。
老人性イボがぽろり!オススメのいぼ化粧品ランキング
艶つや習慣プラス
値段 | 4.104円/120g・1ヶ月分 ⇒ 2.052円(初回分) |
1日あたり | 68.4円(初回分で計算) |
主成分 | ハトムギエキス・あんずエキス・プラセンタ |
公式HP | http://www.aqua-b.jp/ |
艶つや習慣の特徴
艶つや習慣は、老人性イボのケアはもちろん、化粧水や乳液などの成分を配合することでスキンケアの効果を高めたオールインワンジェルです。
老人性イボの改善に高い効果が期待できるとされるハトムギエキスやあんずエキスといった成分が従来品の5倍も配合されており、顔や首まわりのイボに悩む女性たちに高い支持を得ています。
しかも1ビン120gとかなり大容量なので、お子さんのお風呂上りの肌ケアや、男性のヒゲ剃り後のスキンケアなど、老人性イボに悩む女性だけでなく家族みんなで使用できる使い勝手の良さも魅力です。
艶つや習慣は唯一、定期便の解約縛りがありません。1回だけお試ししたい方でも、一番お得な艶つや定期便に申込むことで初回50%OFF・送料無料で購入することができます。
クリアポロン
値段 | 6.800円/60g・1ヶ月分 ⇒ 1.800円(初回分) |
1日あたり | 60円(初回分で計算) |
主成分 | Wヨクイニン・あんずエキス・ダーマヴェール |
公式HP | http://www.clearporon.jp/ |
クリアポロンの特徴
クリアポロンは、「トリプルスポット方式ケア」と呼ばれる独自のメカニズムで老人性イボをケアしてくれるオールインワンジェルです。
老人性イボの治療に高い効果を発揮することで知られるヨクイニンが不要な角質を落とし、プラセンタなどの美容成分を肌に浸透させ、セラミドでお肌のバリア機能を高めるという3つの視点からケアを狙います。
ただ単にイボを落とそうとするのではなく、肌の機能そのものをパワーアップさせて老人性イボの再発に備えてくれる点がクリアポロン最大の特徴なのです。
わらびはだ
値段 | 9.980円/30g・1ヶ月分 ⇒ 1.980円(初回分) |
1日あたり | 59円(初回分で計算) |
主成分 | ヘチマ・ヨクイニンエキス・EGFヒトオリゴペプチド‐1 |
公式HP | https://www.churacos.com/ |
わらびはだの特徴
わらびはだは、小さなポツポツやイボをケアするために作られたイボ対策化粧品です。オールインワンジェルタイプになっているので、普段のスキンケアに使いやすいのも魅力ですね。
わらびはだ最大の特徴が、美肌県として知られる「沖縄県」の天然素材をいくつも配合しているという点です。ヘチマエキス・アセロラエキス・オクラエキスなど、他社のイボ対策化粧品には入っていない美容成分がギュッと詰まっています。
完全国内生産&完全無添加にこだわり抜いて作られたわらびはだですが、海外のユーザーにも人気を博しています。世界屈指の美容大国であるフランスで「楽天売り上げランキング1位」を獲得していることからも、文字通り世界に認められたコスメだといえるでしょう。
ウイルス性イボが他人にうつることはある?
ウイルス性イボは、他人にうつる可能性があります。ヒトパピローマウイルスは接触感染で人から人へ渡り歩くウイルスなので、患部が他人の皮膚に触れることで感染する可能性には注意しなければなりません。
ただし、最新の研究では「ヒトパピローマウイルスの感染力はそこまで高くない」というのが定説になっています。仮にヒトパピローマウイルスが皮膚に触れても、健康な人の免疫力ならそう簡単には感染しないということが分かってきたのです。
他人にうつることを心配するよりも、ウイルス性イボに感染した本人の症状が悪化しないように注意したほうが良いでしょう。ウイルス性イボが他人にうつる可能性よりも、一度できたウイルス性イボがどんどん増える可能性のほうがよっぽど高いからです。
免疫力が落ちている人ほどウイルス性イボが広がる可能性が高いため、患部をかいたりして症状を悪化させないよう細心の注意を払ってください。
他人に移りやすいイボの種類は?
先述の「尋常性疣贅」や「青年性扁平疣贅」は、健康的な免疫力を持った人にはそう簡単にうつりません。しかし同じヒトパピローマウイルスを原因とするイボの中には、例外的に感染力の高い「うつりやすいイボ」が存在していることにも留意しなくてはなりません。
ここでは、人にうつりやすいウイルス性イボの種類と、その感染経路について詳しくご紹介しましょう。
尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルスの感染を原因とする性感染症です。
ヒトパピローマウイルスのなかでも、6型・11型のウイルスが性器に感染することで発症することがわかっています。
感染した時点での自覚症状は無く、痛みや痒みを感じることもありませんが、次々に新しいイボが形成される上、他の部分に接触転移することが多いため治療が難しいという特徴があります。
個人で感染するぶんには大した問題ではありませんが、尖圭コンジローマの場合ウイルスが性器に潜むため、性交渉によって容易に人から人へ感染するという特徴があります。
また、全く症状が出ないという感染者が一定数いるため、感染者本人は気づかないまま不特定多数の異性にウイルスをばらまいているというケースがあり、感染源の特定が難しいというのも尖圭コンジローマの厄介なところです。
関連記事尖圭コンジローマって何?男性の症状や感染経路・治療法や検査の仕方
水いぼ(伝染性軟属腫)
水いぼは子供に多くみられる感染症の一種です。
大きさは2㎜~5㎜ほどで、痛みや痒みを感じることは少ないとされています。
一般的なウイルス性イボはヒトパピローマウイルスを原因として発生しますが、水いぼは「ポックスウイルス」という種類のウイルスに感染することで発生します。
ポックスウイルスはヒトパピローマウイルスに比べて感染力が高く、皮膚に傷口がなくても接触するだけで簡単に感染するのが特徴です。
子供たちの間で水いぼが流行する場合、主な感染経路はプールです。
ポックスウイルスは水を介して感染することもあるため、学校のプール授業などで集団感染するケースも考えられます。
また、水いぼができている部分に触れることでも感染するため、イボに直接触れないなどの注意が必要になります。
ウイルス性イボはどんな治療法で治すの?
ウイルス性イボは放置しておいても自然治癒することが多いのですが、心配なら皮膚科で治療してもらうことができます。
症状が軽ければそのまま様子を見るように指示されますが、症状が酷いと判断された場合、「液体窒素・スピール膏・抗がん剤・ヨクイニン」などの治療法を勧められます。
ここでは、一般的に皮膚科で推奨されている治療法の特徴をご紹介していきましょう。
液体窒素
イボの治療法として最も一般的なのが「凍結治療」です。
液体窒素を使ってイボを瞬間的に凍結することで、わざと軽度の凍傷を起こしてイボを落とすという方法です。患部に液体窒素を押し当てると表面の皮膚が剥がれ、奥から新しい皮膚が再生し始めます。
これを何度も繰り返すことでウイルスがどんどん表面に押し出され、最終的には潜んでいたウイルスが死滅するというわけです。多少痛みを伴うのがネックですが、凍結治療は治療費も安価でウイルス性イボの治療には効果の高い方法です。
スピール膏
スピール膏は、皮膚科でイボの治療を行うと処方される薬剤です。イボ治療によく用いられる「サリチル酸」が塗られている絆創膏です。
サリチル酸には皮膚の角質を軟化させる作用があり、数日間スピール膏を患部に貼り続けるとイボが白くふやけてきます。イボが柔らかくなったタイミングで通院し、お医者さんにイボを少しづつ削ってもらうことで治療していきます。
凍結治療に比べると時間のかかる方法ですが、スピール膏を使った治療には痛みが少ないというメリットがあります。
抗がん剤
他の方法に比べると少し特殊な方法ですが、「抗がん剤」を使ったイボ治療の方法があります。
抗がん剤を使ったイボ治療は、主に凍結治療やレーザー治療では完治が難しいほど悪化した巨大なイボに用いられます。
この治療で使用されるのは「ブレオマイシン」という抗がん剤です。
本来はがん細胞の異常な増殖を防ぐために打たれる薬ですが、「ウイルスが原因で皮膚細胞が異常に増殖した」という点ではウイルス性イボも似たような症状なので、抗がん剤による治療が有効となる場合があるのです。
肥大化したウイルス性イボに直接ブレオマイシンを注射することで、これ以上イボが大きくなることを防ぐ狙いがあります。
ヨクイニン
ヨクイニンはハトムギの種子から抽出されるエキスです。
古来よりイボの治療に効果があるとされ、漢方薬としても使われてきました。
現在では尋常性疣贅や扁平疣贅の処方薬にもなっています。
薬局などでヨクイニンを含んだイボ対策化粧品も販売されていますが、病院で処方されるのは基本的にヨクイニンの飲み薬です。
ウイルスを殺菌する効果は持っていませんが、ヨクイニンは「皮膚の新陳代謝を促進する」というイボ治療において重要な働きを持っているため、皮膚の免疫力を高めるために使われています。
関連記事老人性イボにヨクイニンが効果的!副作用や市販薬の売れ筋商品を紹介
皮膚科に行かず自分でウイルス性イボを治せるの?
ウイルス性イボは自然治癒することも多いため、市販の薬を使うだけでも改善を促進できる可能性があります。そこで、ここでは一般的な薬局でも手に入る薬を使ったウイルス性イボの治療法をご紹介します。
症状が軽い場合はこれらの薬を使うだけでも改善に近づきますので、皮膚科に行くほどではないかな…と感じている方はぜひ試してみてください。
イソジン軟膏
イソジン軟膏は、うがい薬などでお馴染みの「イソジン」の軟膏タイプです。主成分はうがい薬と同じ「ポビドンヨード」で、幅広いウイルス・細菌を殺菌する働きがあるとされています。
本来は擦り傷などの消毒に使われるイソジン軟膏ですが、皮膚の消毒全般に適しているためウイルス性イボの治療にも使えます。
皮膚の再生を促進するわけではありませんが、皮膚の奥深くに隠れているヒトパピローマウイルスに作用し、これ以上イボを増やさないために役立ちます。
木酢液
動物避け・害虫対策に使われるイメージのある木酢液ですが、実は強い殺菌効果があることが分かっています。木酢液は人間の胃酸に匹敵するほど酸性が高く、多くのウイルス・細菌を死滅させることができるのです。
ウイルス性イボに適量の木酢液を塗ることで、皮膚の奥に潜むウイルスを弱らせる効果が期待できます。ただ、木酢液は基本的に人間の肌には害が無いものの、敏感肌の方は肌荒れする可能性もあるので注意しましょう。
イボチョン
イボチョンは、福地製薬が製造しているイボ対策薬品です。主な有効成分は「サリチル酸」なので、病院で処方されるスピール膏と似た働きが期待できます。また、イボチョンはウイルス性イボはもちろん、魚の目やタコなどの症状にも併用できるというメリットがあります。
尿素クリーム
ウイルス性イボの治療に高い効果を発揮するとして近年注目を集めているのが「尿素クリーム」です。
日本臨床皮膚科医学会にて「尿素クリームを1日2回患部に塗れば、92%以上のウイルス性イボが数ヶ月で治癒する」と発表されたことで話題になりました。
尿素クリームは薬局などで簡単に手に入る上、安価で副作用の心配も少ないのでオススメの治療法のひとつです。
ウイルス性イボが消しゴムで治るって本当?
ウイルス性イボの治療法としてネットで一時期話題になった「消しゴム治療」という方法があります。
主に足の裏にウイルス性イボができた場合に効果のある治療法とされ、その方法は「イボの部分に消しゴムを当ててテーピングで固定したまま数日間過ごす」というものです。
体験者いわく、患部が圧迫され続けることでイボが血豆のようになり、1~2週間でポロっと取れてしまうとのことですが…
消しゴムとサージカルテープでイボが取れるらしいので実験 pic.twitter.com/wjtrlLExd5
— 銀梅@しるびゃーCBR250RR㌠ (@silverplum_gin) 2015年4月5日
残念ながら、この方法には全く科学的根拠がありません。
消しゴムにはウイルスを殺菌するような成分は含まれていませんし、イボを圧迫したところでウイルスが死滅することは無いのです。
むしろ、むやみにイボを刺激したせいでウイルスが広がる可能性のほうが高いくらいです。実際にチャレンジしている方もいるようですが、消しゴム治療法は民間療法の域を出ませんので、実際には真似しないほうが良いかと思います。
ウイルス性イボは悪化させない努力を
昨今、ウイルス性イボは免疫力の高い方には滅多にかからないと言われるようになりました。
昔は街の衛生環境も悪かったため蔓延しがちだったイボですが、今や日頃から清潔に過ごしているだけで発生を抑えられる症状になっているのです。
もしもウイルス性イボが出来てしまった場合でも、ウイルス性イボは多くの場合自然治癒しますので悲観することはありません。少し気をつければ他人にうつる危険性も低いので、どちらかといえば「悪化させない」ための努力をしましょう。
イボを引きちぎったり、痒みに耐えかねてかきむしったりすると、ウイルス性イボは簡単に悪化してしまいます。逆に、悪化させないように注意していれば高い確率で治るのがウイルス性イボの特徴です。
それでもなかなか治らないようなら、尿素クリームやイボチョンなどの薬を使ったり、皮膚科で相談して改善しましょう。